Q&A

〜よくある質問〜

ここでは皆様からお問い合わせのあった質問についてわかりやすくお答えします。

Q: よく顎(あご)が痛くなり、口が開けなくなったりします。頭痛も結構ひどくて肩こりもひどいのですが、これって病気ですか?また、その治療は?
  A: 顎関節症という病気です。これは口を開け閉めした時、あごやその他の部分が痛くなる、音が鳴る、口を開けられなくる等の症状を総称した病名です。そのまま放置をしているとあまり口が開けられなくなってしまったり、痛みが続いてしまうことがあります。症状が重く、長く放置した症例ほど治療が難しくなる傾向があります。当院では主にマウスピースによる治療を行っており、症状によりその形態を変えて治療を行っております。食事は左右均等にたくさん噛んで食べるように心がけてください。
治療ではまず、噛み癖ができた理由(片側の歯が痛むなど)を把握し、その原因を取り除くことが大切です。治療費について顎関節症の場合は、基本的な検査や治療はすべて保険治療の対象となってます。ただ、症状が回復した後で噛み合わせを改善するために歯に被せ物をかぶせたり、歯列矯正をすることもあります。これらの治療の中には保険が利かないものもありますのでご相談下さい。
Q: かみ合わせ悪く体が痛い? 22歳の女性が、首と腰が慢性的に痛むと言っています。整形外科では異常が見つからず、歯科でかみ合わせの悪さを指摘されました。体の痛みと咬み合わせは関係があるのでしょうか?
  A: むし歯や歯列不正などの歯科疾患がある場合、噛みにくいところでは自然と噛まなくなるため、どうしても噛み癖が生じます。噛み癖のある側の歯がすり減ったり、顎がずれたりすると頭がわずかに傾いて重心に微妙な変化が生じます。人間の体は、このバランスの変化を元に戻すため、一部の筋肉が常時緊張した状態になります。この筋肉の緊張の持続が筋の疲労、ひいては関節形態に変化を引き起こし肩こりや腰痛につながってくるのです。
噛み合わせの異常に関連して起こる様々な症状を、咬合(こうごう)関連症候群といいます。頭痛、肩こり、腰痛のほか、聴力障害(耳鳴り、めまい、聴力低下)や手足のしびれなどの症状も現れる場合があります。
※咬合関連症候群の治療は、あくまで「重心バランスの変化に伴う体の痛み、不調」ですので医科の診断にて器質的に異常が認められないものが治療対象となります。
Q: 7歳男児です。上の前歯の根元にあるヒダが太い、いずれ切りましょうと言われたのですが、そろそろ切断した方がよろしいのでしょうか?
  A: 上唇小帯付着異常症といって、小帯が歯間乳頭部に付着しており、正中離開を伴っていることがよくあります。出生後、歯槽堤の発育や乳歯、永久歯の萌出などの成長に伴い、小帯は退縮していくのですが、この過程で小帯の退縮が停止した場合、上唇小帯の肥大、付着位置の異常となると考えられています。一度お近くの矯正歯科でご相談されることをお勧めいたします。早期に矯正治療を開始したほうがよいかもしれません。 
Q: 1歳の娘の歯は現在上下4本(うち下2本はまだ顔を出した状態です)生えていますが、上の歯は色素沈着なのでしょうか、綺麗な黄色い線がすっと入っています。
  A: 特に、乳切歯および乳犬歯の歯頸部、乳臼歯の咬頭に見られることが多いものです。お子様の場合、新生児黄疸による着色であるのかは、定かではありませんが、もしそうだとしても、ビリルビンによる着色の強さは種々ですが、6歳ごろまでには自然退色するといわれていますので、特にご心配なさらないでよいかと思います。
Q: 完全に生えていない親不知をぬくには歯茎を切開して抜歯するという風に聞いてとても恐いのですが。
  A: お気持ちはよく分かりますが、上の親知らずの抜歯は、下の親知らずの場合に比べると、抜歯にかかる時間も術後の腫れもなく、かなり楽なものです。少し歯冠が出ている状態なら、切開も必要ないかもしれません。ご担当の先生とよくご相談なさって決められることをお勧めいたします。
Q: 歯茎がさがって、かぶせものの歯との境が黒ずんでいます。いかにも差し歯であると言う感じです。きれいな歯に見せる方法を教えてください。
  A: 最も良い方法は、歯肉退縮の原因になる要素を取り除いてやり、そして、差し歯を被せ直すことです。歯肉退縮の原因になる要素を取り除いてやり、歯肉縁下の歯冠形態を考慮した、審美的に美しい補綴物を入れてあげることが必要です。さらに、歯根の変色が見えているような場合には、歯の漂白を行った後に補綴処置をすることによって目立たなくすることができます。
Q: 水でしみる感じがひどくなりズキズキする歯痛が数時間続いた後、なんでもなくなった。もう大丈夫ですか?
  A: これは、歯の中の神経が死んだときの痛みです。これを放置すると、歯の色がグレーに変色し骨の中に膿が溜まり、また数年後に痛みを起こすことが多くあります。場合によっては抜歯になります。早め治療がお勧めです。治療期間はだいたい1ヶ月〜1ヶ月半かかります。
Q: 歯科治療に時間がかかるのはなぜですか?風邪をひいて内科や耳鼻科に行くと診察して薬を頂いて終了で、多くても2〜3回通院すれば済んでしまうのに、歯科の場合、通院回数がはるかに多くかかります。なぜでしょうか?
  A: 歯科治療で時間がかかるのは虫歯が深い、虫歯が多い、歯周炎が進行している、これらの場合になります。歯周炎も初期、虫歯も浅い虫歯が数本であればわりと早く終わると思います。医科での外来の治療には自己修復可能な病気が多くあります。にもかかわらず、薬を飲み消毒をするのは悪化を防ぎ回復を早め、誰もが安全に自己修復可能な状態になるように早期に導くためです。ですから治療も短時間で回数も少ないケースが多いのです。しかし、歯科治療ではこのような治療はあまり多くありません。虫歯、歯周病は放っておいても自己回復はありません。虫歯は悪い箇所を除去してから人工物で機能回復を図るまで、最後まで人の手により修復を行う治療です。そのため、どうしても病状が進行すればそれだけ機能回復に時間がかかることになります。
Q: ガムを噛(か)むと顎や歯が強くなると聞きました。本当ですか?虫歯の原因にはなりませんか?
  A: ガムを噛むことにより顎や歯に多少の刺激は得られます。しかし、顎の強化や歯の鍛錬はあまり期待出来ないでしょう。筋肉に力を入れストレスが懸かり始める力を100%としたとき、筋力アップのためには130%の力が必要だとされています。しかし、ガムを噛むにはそんなに力はいりません。しかし、ガムを噛んでいる最中は運動能力が上がることは証明させています。細かいことは省きますがガムを噛むことで多少の咬合のずれが1次的に改善されることでおこると言われています。 (カスタムメイドのスポーツガードと同じ原理)。ガムで虫歯になるのは中に含まれる糖分が原因ですので、糖の入っていないキシリトール入りのガムなら虫歯にならないでしょう。(それでもしっかり歯磨きはしないと虫歯になりますヨ)。
できるだけ姿勢を良くして、好き嫌いをしないで何でもよく噛んで楽しく食べれば、歯も顎も強くなります。
Q: 最近、歯を削らずに薬だけで治す方法があると聞きました。その治療法の良い点、悪い点を教えて下さい。
  A: むし歯を削らずに治す薬(3Mix)のことだと思います。歯を削らずに治せるのは歯科医師にとっても理想ですが、実際は虫歯のほとんどはやはり削り取ります。底に残った神経に近接したわずかな虫歯の層だけを抗生物質で殺菌する〜これにより「虫歯で神経を抜かなければならない歯の神経を保存しようという治療」です。痛みなどがないむし歯にのみ適応です。最近になってこの薬が一般の注目を浴びつつあるようです。しかし、薬の有効性はまだ十分に証明されていません。安定した成功率を確保するのがまだ困難なため合成薬を販売するメーカーもありませんが、薬の作用の理論については興味深いものがあります。今後の研究でこの薬が一般的に使われだす日を期待してます。でも、痛みが治まらないような進んだむし歯には効果ありません。現状では保険診療で行われる通常の方法が確実な治療だと思います。
Q: 保険ってどこまできくの?
  A: 保険診療は、歯科に関しては、審美性、快適性は除外して、機能上、噛める状態に回復させる治療全般についてはほぼ適応されています。しかし、細かい内容や診療費等に関しては、半年、1年で変わりまた2年毎に大きな改正もあります。医療費削減を毎年行ってますのでやれなくなってきた治療もあります。詳しくはご相談ください。
Q: 歯周炎病が悪化した場合の保険適用についてお聞きしたいのですが、自費負担もあるものなのでしょうか?
  A: 歯周炎の治療については、基本的にはすべて治るまで保険適用となります。しかし、歯周病は歯の周りの骨が壊されてくる病気です。ここでいう治癒というのはあくまで炎症が無くなる状態をいうのであって、もとの形態に戻すわけではない、ということです。歯肉の形態を直したい、失った骨を回復したいという場合は、審美性、快適性の範疇に解釈され、自由診療となります。
歯周炎は、日頃の予防と早期治療で負担が少なく治療できます。定期健診にお越し下さい。